仲良く二人で並んで座って
数学の問題を教えて貰っている神崎くんの顔は
いつもと変わらないポーカーフェイス。
私と冬也の関係性を疑うような素振りはない。
初めて会った時も、
『八尋冬也ですー』『どもー』(省略)
ぐらい軽いノリで自己紹介終わらしちゃうし、私の兄(仮)が来たことに対する疑問を問う感じもない。
冬也が何食わぬ顔で兄役を演じ始める事と同じようなものを神崎くんからも感じる。
つまり2人とも順応力がレベチ。
そんなにスルッと馴染むものなの?
「神崎くん俺いる?いなくても解けるよね?」
「そんなことないですよ」
────なんだかとても不思議だ。
2人ともいつも見ている姿と何も変わらないのに知らない人みたいだ。
私の前では見せない、同性にしか見せない2人を垣間見ているような気になる。
「……」
「……何ニヤニヤしてるのよ」



