とりあえず謝罪金は1万円準備して、封筒に入れ菓子折りと添えて渡すことに。
最後の最後まで姉には止められたけど、もしものためだ。もしも許してくれなかった時のため。
こんなに準備満タンで備えたはずなのに──。
私は今、カフェの横にある人通りのない路地裏で冬也と向かい合っていた。
手には菓子折りの入ったかばんを持って。
「……」
無言だ。
まだ結花と神崎くんは来ていない。
2人とも中学校が同じで家も近いから一緒に来るらしい。
私が先に着いて、次に冬也。
『と、冬也。
謝罪させ……んぎゃ!』
元気よく挨拶するつもりがそんな暇もなく、手を引かれた拍子に変な声が飛び出た。



