「え、ちょっと待って。さっきのって、ひょっとして、『結婚しよ』って発言のこと?」
「しかないだろ」
駿介が「マジで俺、ハズすぎなんだけど」とつぶやきながら顔を歪めてガシガシと頭をかく。
「や、ヤダ!」
咄嗟に駿介の袖をつかむわたし。
「え、ヤダって、おまえ……」
「わたしと結婚……してっ!」
自分の言葉に驚いて、数秒固まる。
「……ちょっと今の待って……」
必死に言い訳を考えていたら、駿介にがばっと抱きしめられた。
「いいのかよ。交際ゼロ日なんだろ?」
駿介のちょっと掠れた声が耳もとでする。
それだけで、なんかもう、なにもかもがどうでもいいやって気持ちになっちゃった。
「だって、駿介の記憶の中では交際歴二十年超えてるんでしょ?」
「……そっか」
「そうだよ」
「これからも、ずっと美空の一番近くにいる。ずっとずっと愛してる」
「そういうこと、もっと早く言って欲しかったっ……!」
ずっと欲しかった言葉を聞いて、思わず涙声になる。
「ごめん……言わなくても、伝わってるって思ってた」
「ハグだってしてほしかったし、キスだって……してほしかった」
今までずっと自分の中だけに押し留めていた思いが溢れて止まらない。
「うん、ごめん。なんかずっと一緒だったからさ。逆にそういうのって、今さら? みたいな気がして——」
「言い訳なんか聞きたくない!」
わたしが叫ぶと、
「じゃあ、していい?」
と駿介が甘い声で言う。
「え、こ、ここで?」
自分で言ったはずなのに、思わずうろたえる。
「うん」
「今?」
「今」
「だって、みんなに見られて——」
「もうとっくに全部見られてるし」
「……じゃあ、して」
返事の代わりに、そっとわたしから体を離した駿介の顔がゆっくりと近づいてくる。
そんな駿介に身を任せるようにして、わたしはそっと目を閉じた。
「しかないだろ」
駿介が「マジで俺、ハズすぎなんだけど」とつぶやきながら顔を歪めてガシガシと頭をかく。
「や、ヤダ!」
咄嗟に駿介の袖をつかむわたし。
「え、ヤダって、おまえ……」
「わたしと結婚……してっ!」
自分の言葉に驚いて、数秒固まる。
「……ちょっと今の待って……」
必死に言い訳を考えていたら、駿介にがばっと抱きしめられた。
「いいのかよ。交際ゼロ日なんだろ?」
駿介のちょっと掠れた声が耳もとでする。
それだけで、なんかもう、なにもかもがどうでもいいやって気持ちになっちゃった。
「だって、駿介の記憶の中では交際歴二十年超えてるんでしょ?」
「……そっか」
「そうだよ」
「これからも、ずっと美空の一番近くにいる。ずっとずっと愛してる」
「そういうこと、もっと早く言って欲しかったっ……!」
ずっと欲しかった言葉を聞いて、思わず涙声になる。
「ごめん……言わなくても、伝わってるって思ってた」
「ハグだってしてほしかったし、キスだって……してほしかった」
今までずっと自分の中だけに押し留めていた思いが溢れて止まらない。
「うん、ごめん。なんかずっと一緒だったからさ。逆にそういうのって、今さら? みたいな気がして——」
「言い訳なんか聞きたくない!」
わたしが叫ぶと、
「じゃあ、していい?」
と駿介が甘い声で言う。
「え、こ、ここで?」
自分で言ったはずなのに、思わずうろたえる。
「うん」
「今?」
「今」
「だって、みんなに見られて——」
「もうとっくに全部見られてるし」
「……じゃあ、して」
返事の代わりに、そっとわたしから体を離した駿介の顔がゆっくりと近づいてくる。
そんな駿介に身を任せるようにして、わたしはそっと目を閉じた。



