「『好きです。付き合ってください』じゃ、ありきたりだから、敢えて回りくどい言い方したのにな」
そう言われ、一瞬混乱したのに、
「だから⋯⋯答えを聞きたい」
「私も好き!」
反射的に、そう答えていた。
「本当に?嬉しいよ!」
彼の笑顔が目映くて、私も幸せを感じたが、自宅に着いてから我に返った。
この1年で、私は彼のことを知り、いつの間に好きになってしまっていた。
しかし、それよりも前に、登茂子が彼のことを好きだと知っていたのに、何故、あんな風に即答してしまったのか。
どうしよう⋯⋯。
私は、松岡くんの電話番号のメモを片手に、自宅近くの電話ボックスまで走った。
好きな男の子の家に電話をかけるという緊張よりも、どうしても言わなければいけないことがあったから。
「あ⋯⋯!もしもし。私、同じクラスの衣と申しますが⋯⋯」
「俺だよ。まさか千鶴のほうから電話くれるとは思わなかった」
そう言われ、一瞬混乱したのに、
「だから⋯⋯答えを聞きたい」
「私も好き!」
反射的に、そう答えていた。
「本当に?嬉しいよ!」
彼の笑顔が目映くて、私も幸せを感じたが、自宅に着いてから我に返った。
この1年で、私は彼のことを知り、いつの間に好きになってしまっていた。
しかし、それよりも前に、登茂子が彼のことを好きだと知っていたのに、何故、あんな風に即答してしまったのか。
どうしよう⋯⋯。
私は、松岡くんの電話番号のメモを片手に、自宅近くの電話ボックスまで走った。
好きな男の子の家に電話をかけるという緊張よりも、どうしても言わなければいけないことがあったから。
「あ⋯⋯!もしもし。私、同じクラスの衣と申しますが⋯⋯」
「俺だよ。まさか千鶴のほうから電話くれるとは思わなかった」



