彼――松岡くん――との出会いは、今から16年前、中学2年の春。
委員会決めにて、仕事が地味で、誰にも感謝されず、夏は暑く冬は寒い園芸委員は、誰もやりたがらず、なかなか決まらなかった。
「私、やります」
いつまで経っても決まらないことが嫌いな私は、昔から、みんなの嫌がることを買って出てしまいがち。
「じゃあ、僕もやります」
そう言ったのが、松岡くんだった。
私は視野が狭いのか、親しい友達以外のことはよく知らず、その時に初めて、彼の顔と名前を知った。
「千鶴!早く部活行かないと」
同じ小学校出身で親友の登茂子は、2年生になってから、放課後は毎日、私のクラスまで迎えに来るようになった。
「ごめん。今日は委員会の仕事があるの。たぶん遅くなるから、他の子と帰っててよ」
「そう⋯⋯?じゃあね」
「うん。また明日ね」
家が近く、部活も同じ登茂子とは、登下校はいつも一緒だった。
委員会決めにて、仕事が地味で、誰にも感謝されず、夏は暑く冬は寒い園芸委員は、誰もやりたがらず、なかなか決まらなかった。
「私、やります」
いつまで経っても決まらないことが嫌いな私は、昔から、みんなの嫌がることを買って出てしまいがち。
「じゃあ、僕もやります」
そう言ったのが、松岡くんだった。
私は視野が狭いのか、親しい友達以外のことはよく知らず、その時に初めて、彼の顔と名前を知った。
「千鶴!早く部活行かないと」
同じ小学校出身で親友の登茂子は、2年生になってから、放課後は毎日、私のクラスまで迎えに来るようになった。
「ごめん。今日は委員会の仕事があるの。たぶん遅くなるから、他の子と帰っててよ」
「そう⋯⋯?じゃあね」
「うん。また明日ね」
家が近く、部活も同じ登茂子とは、登下校はいつも一緒だった。



