「話すと長くなるから、ところどころ省くね」

そう、言って、駅内のベンチに座る




「実はね、私…記憶障害なの」




…知ってたよ



「家族といるときに事故にあって、私以外死んじゃったんだけど…




 私は1年分の記憶がなくて中1の途中までのものしかないの」



そこは予想外だけど


「碧斗とは、中1の時にクラス違ったから、わかんない

 でも、今同じクラスだから、なくなっちゃった記憶の中に答えはあると思う」