隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

 あっさりと彼は、ムギちゃん……鵲さんに距離を置かれていることを打ち明けた。ゼミでも大学でも五百城が近くに寄るだけで、サッと席を立って消えてしまうらしい。

 やはり美少女には、成人男性の虹ASMRはキツかったのだ。きっと五百城のことをゲロも吐かぬ完璧な王子様と思っていたのだろう。その気持ちは分からんくもない。

「それで……いいの?」

「いいって何がですか?」と何のことかわからないと、真面目に打ち返されてしまって、なんと伝えるべきか迷った。

「アバターが……鵲さんにそっくりだから、その鵲さんのことが好きなんじゃないかなって、だから今回のことで関係が拗れちゃったから、ちょっと心配になったっていうか」

 五百城の根幹に触れてしまいそうで、つい濁してしまう。猫耳魔法少女アバターと鵲さんとの関係性。やはり彼にとって鵲さんは特別な存在なのだろうか。

「これ……、見てくれますか?」と五百城がスマホを差し出した。

 スマホには、どこかのキャンプ場の一角で撮影した団体写真が写されていた。初々しい感じの五百城の他に同級生らしい人々の姿がある。五百城は、相変わらず他との遠近感を無視した王子様っぷりではあるが……。

「これ、大学一年の時の集合写真なんですけど、この子、鵲さんです」

 五百城と真反対にいる少年のような子を指さした。