森では、たまにモンスターが湧くので、オフラインになるタイミングが悪いと最悪キルされてることがある。その場合、ペナルティとして装備品の耐久値が4分の1減ってしまうので、オフラインになるときは安全地帯である自宅で落ちるようにするのが鉄則だった。

 烈火:「大丈夫だったよ。昨日は、ほんと眠くて、帰るの無理だった」
 ムギ:「それおとといも言ってました」
 烈火:「でも最悪ムギちゃんとハグすれば耐久戻るし」
 ムギ:「つまりハグ目当てですね」
 烈火:「だってハグモーションめっちゃ可愛いんだもん。いっぱいしたい」
 ムギ:「ハグモは、1日1回限定ですよ」

  これだけ甘えアピールをしているというのに、ムギからはいつも通りのフラットな返事が戻ってくる。

 烈火:「そんなそっけない感じのムギちゃんが好き。
     だからハグらせて!」

  両手を広げてハグモのスタンバイをしていると、突然ガチャのポップが上がった。

 烈火:「あ、まって!」

  モーションリクエストをキャンセルする。

 ムギ:「どうしたんですか?」
 烈火:「ガチャのポップが現れた」 
 ムギ:「回すんですか」
 烈火:「だって、ランダムポップは、確率1割も上がるんだよ!」

 ムギ:「ハグよりガチャですか」
 烈火:「欲しいのがあるんだよねえ」

  ムギちゃんのマントが出ますように!
  ムギちゃんのマントが出ますように!
  ムギちゃんのマントが……。