隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

 そのキラキラした瞳は、宇宙船やら海賊が隠した宝物を発見した時に見せる少年の純粋な瞳――のはずなのだが。
 キラキラさせる方向が、どうにもズレている気がする。

 「ほら、ゲームにインしたら、
 アバターがアレで、
 ムギちゃんがアレだから……。
 で、あれ、このアバターってもしかして私。
 え、じゃあ、私のことを……す……って、なるでしょ。
 ほらあー。困るよね」

 遠回しに伝えようとしたが、うまく伝わらなかったのか、マウスをまたカチカチっとクリックし出した。
 これでは、ゲームが立ち上がってゲームのムギちゃんが現れてしまう!

「観てたー! 
 観てたの! 
 開いたら、爆音でセンシティブが飛び出すの! 
 だから! 開けないでええーーー!」

 喉を絞められた鳥のように、叫んだ。
 もう完全に、女子として終わったやつだ。”痴女” の称号が、私の頭の上で点滅している。五百城の顔を見られずに俯いていると、勝ち誇ったようにクスッと彼は笑う。

「……正直に言えばいいのに」

 五百城は私の言葉に納得したように、モニターの電源を落とした。はあー。どうにか間に合った。でも、その代わりになんだか、人として失っちゃいけないものを失った気分である。

 どうにかゲームのログインは阻止できたものの、精神的にへとへとだった。
 もうさっさと全員帰ってくれないかな。
 そんな私と五百城の背後に、高音の悲鳴が響き渡った。