流石に、それはいただけない。というか、どうしたらそんな我が物顔で冷蔵庫の中に顔を突っ込めるのだ??
美少女は人の家の冷蔵庫に顔を突っ込んでいい称号でも持ってるのか。
「何も入ってないんですけどー。
これじゃあ、麦くんが飢え死にするんですけどー」
「それなら買ってくればいいと思うよ」
“そして出て行った後、速攻で閉めますが。
二度と我が家の敷居は跨がせませんが”
「大丈夫です。私って、結構家庭的なんで。
お米だけあればどうにかなるんで」
「……ないけど」
「……どうやって生きてるんです?」
まさか年下にそんなことを尋ねられる日が来るとは。
日本の米事情を知らずに生きられるなんて逆に羨ましいんですが。
「まあいいです! なんとかしますんで」
結愛は腕まくりをした。
もしこれで夕食が作ってもらえるのなら、ちょっと、ありがたい。
……って、ライバルだけど。
気づくと家主はキッチンから追い出され、最もまぬかれざる客である鵲結愛が料理を勤しむという場面が出来上がっていた。
一体何を作るつもりなのか、さっぱりわからないが、どことなく美味しそうな香りが漂ってくるので、ちょっと期待してみたりする。
そして気づくと3時間経過。
