隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

「それってゲームの他に録音アプリとか動かしてたりする? 
動画アプリ系ってCPUすごい使うから、パソコンに負荷がかかりすぎて、ゲームの動きに不具合でてるのかも」

 サーバー自体に不具合があればプレイヤー全体に支障が出る。だがそのような不具合の報告は起きていないとすれば鵲のパソコン自体の問題だと考えられる。
 すると鵲は当然だというように鼻をツンと持ち上げる。

「ムギくんと一緒にプレイしている動画は、永遠保存に決まってるじゃないですか!
録画しないでゲームプレイするなんて勿体無さすぎなんで!」

 五百城が言っていたマリン姫の動きの原因が判明した。
 思ってみれば、どれもパソコンのスペックが低いものでプレイするとよくある不具合だ。
 負荷の強い動画アプリを同時に動かせば、重くなって動かなくなるのは当然のこと。
 ゲーム初心者の鵲が、ゲーミング用のスペックのパソコンをわざわざ購入しているわけがないのに、そこまで頭が回らなかった。

「で、ムギくんのことフった理由が、あの彼氏さんですか?」

 と、嫌悪感のこもった視線が向けられた。

「いいですね。ゲームでもリアルでも愛されてるのに、一番は、ムギくんじゃないなんて」

「私の一番はムギくんだよ」

 鵲の言葉に耐えきれず、口を開いてしまった。
 今ここで対戦するわけにはいかないのに。

「じゃあ、あの人は……? まさか……最低!」

 と、鵲が私の頬を打つ。
 鋭い音が立ち、周囲の流れていた軽快な音楽が一瞬止まった気がした。