隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました



「峯岸さん。お休みのところすみません」と、待ち合わせの場所に到着してすぐに峯岸に声をかける。

 いつものように峯岸は笑顔で出迎えてくれる。

「いえ、橋本会長とご一緒するなんて、滅多にない経験ですから。
こちらこそ、ありがとうございます」

 ちょうどいいタイミングで、父からの橋本会長が燕に会いたいから一緒に食事でもどうかというメッセージがあった。

 ——好都合である。

 承諾をし、峯岸に声をかけた。
 父は急用があり、橋本会長と3人だけの食事会となったが、それもミッションにはおあつらえの場面である。

「何か手土産をと思って、これを用意したんですが」と、峯岸は国産のウイスキーの箱を見せた。

 重い荷物を持ったまま、あちこちの店に付き合わせるのは気が引けるが、これもクエストをこなすために必要なアイテムを手に入れるためだ。勇者よ、しばし付き合ってくれ。

「食事の時間まで余裕があるのでカフェでお茶でもしますか?」という峯岸の誘いを断り、「買い物に付き合ってくださいませんか」と半ば強引に、ショッピングへと誘う。
「父のシャツを買いたいんですが、男性の視線の意見も聞きたくて」と言うと、そういうことでしたらと峯岸は快く受けてくれた。

 父のシャツを買うためだが、ついでに峯岸のシャツも見繕って購入をしておく。

「今日のお礼です」と峯岸に、ワイシャツの入った紙袋を押し付けた。

 本来なら、食事の後に渡すものだが、それもこの後のクエストのためである。