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キッチンで五百城のびしょ濡れのリュックの中から、大量の水を溢すゲーミングタブレットを取り出した。
「やっぱり電源つかない?」
と背後から声をかける。明らかに無理そうだと思いつつも、一抹の希望を抱いた。
だが、
「水没したっぽいですね」と、五百城は諦めモードである。
「まああれだけの時間を、水の中にいれば仕方ないです」
と、五百城がバスルームで過ごした経過時間を確認するためか、部屋の時計へと視線を向ける。
「あれはムギくんが」と、彼の視界を塞ごうと、両手を眼前に差し出す。途端に腕を掴まれて、クルンと反転させられるとなぜか、彼の胸の中に収まっていた。
背後に回り込んだ五百城が「僕だけのせいですか?」と、耳元へ囁く。
彼の細くて長い指先が、私の髪の毛の先を摘んだ。
