ゲームの同居人だなんて、距離を取る言葉を使って、五百城を私の世界から排除しようとしていた。
本当はそんなふうに思っていないのに……。
「嘘……だよ、ただのゲームの同居人だなんて。本当はそんなこと思ってない。
ムギくんは私にとって大事な人なの。リアルのムギくんもゲームのムギちゃんもどっちでも大切で、特別。
……こんなふうに思っちゃいけないってわかってる。恋愛感情は、ゲームに支障出るから、だから好きになっちゃいけないって、ずっと抑えてた。でも……ごめん……だめだった。私、ムギくんが……好き」
五百城のルールから外れてしまった。
これで同居人失格だ。
これでいい。
ソロプレイよりも寂しいあんなパーティプレイが続くぐらいなら、もう同居なんて続けたくない。
すぐそばにいるのに、遠く感じてしまう関係なんて、ただ辛いだけだ。
冷えた顔に五百城の温かな指先が触れる。
濡れた髪の隙間から、まるで泣いていたかのように赤らんだ瞳が垣間見える。
「僕……言いましたね。
ゲームに支障を出さないようにしましょうって。恋愛感情が邪魔しないように好きにならないようにしましょうって。でももう影響出てるんですよ。僕のリアルに烈火さんが入り込んでからずっと。
あなたがいる日々が、あなたの隣でゲームをする時間が、
僕にとっても特別なんです。
お互いにルールを破ってしまったのなら、もうそれは無効でいいんじゃないですか?
それとも、ゲームの同居人として禁忌を犯した二人に、ペナルティでも課しますか?」
