隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

「彼には、峯岸さんのことを相談してたので。この先、偽装恋人の秘密を保つためにも、第三者の協力が必要になる場面もあると思いますし」

「協力って、私たちの秘密を打ち明けるほどの特別な関係なんですか。
 もしかして、あの大学生と、付き合ってるんですか?」

「彼は学生ですよ」

 五百城と幾つ離れていると思っているのだ。付き合うなどあり得ない。

「でも彼は、あなたに対して少々距離感がおかしいと思うのですが」

 そうだろうか 
 ゲームではハグは毎日してたし。大型犬が戯れている程度ではないだろうか。
 さっきのハグも原因はマリン姫のせいであるし。

「きっとお腹が空いてるんですよ。人も動物もそういう時って攻撃的になるものですし」

「攻撃的という話じゃなくて」

と峯岸が説明をしようとした矢先、扉がトントンと叩かれた。

「すみませーん。ちょっと長くないですか?
 まさか、エッチなことしてないですよねー?」と五百城が扉の向こう側から声をかけてきた。峯岸が勢いよく引き戸を開けると、五百城が「おっと」と驚いたように一歩下がった。

「お待たせして申し訳ない。燕さんと”お話”してたところでね」

 意味深な含みを持たせた言葉を発すると、五百城が峯岸を見下ろして「へえ?」と挑戦的に呟いた。すると同時に、五百城が私の腕を掴んで引き寄せる。