隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

「ムギくん。えーと、そろそろ……」と暗に帰れというと、「やだ。帰りたくない。まだログインしたくない」と駄々を捏ね出した。これは相当アザラシにメンタルやられてる。

 なぜか、私の部屋に峯岸と五百城がいる状態となる。峯岸は五百城へと歩み寄ろうとしたのか「この前、君、うち来たよね」と声をかけた。
「よかったですね。より戻してもらえて」

「あっ……」そして自ら地雷を踏んだ。

「君と燕さんって、……どうゆう?」と、再び地雷を踏むのを恐れてか恐る恐る五百城へと尋ねる。
「同居人です」
「同居人? え、一緒に住んで? えっ?」と峯岸が慌て出したので、「違うんです。彼は、隣に住んでいる大学生で、最近仲良くなって」とすかさず訂正を入れる。
「仲良いです。ハグする仲なので、セックスはこれからですが」
「え……?」

 と、峯岸が再び固まる。
「冗談ですって。もう大人を揶揄わない!」と峯岸の前にも冷たいお茶を出しつつ、五百城を窘めた。
「で、……すよね」と渇いた笑い声をあげたが、納得はいかない様子だ。

 今日の五百城は、棘だらけのウニみたいである。触れたら相手にダメージを負わせなくては気が済まない。そんな感じだ。

「あ、パエリア、ちょっと撮影前に取り分けちゃって……。もう一回作り直しましょうか」

 すでに五百城が半分ほど平らげている。サラダも自分で皿に盛り、遠慮なくバクバクと食べているので見栄えどころではない。