隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました



 両親に見せるためだけの偽交際だと割り切っているからなのか、遠慮がない。こういった偽装恋人を演じる時は触れるが、写真を取った後は、元の距離感に戻ってくれる。おかげで、以前よりもずっと心地のいい距離を保てている気がする。


写真も撮れたので、「じゃあ解散しましょうか」と広げたお弁当をしまおうとすると、「せっかくだし食べてもいいですか? ほら味を聞かれた時に答えられないと困るし」と、峯岸は断りを入れた。確かにそうだ。それにたくさん作ったけれど、全て私のお腹がうけ止めるだけなので、減らしていただけるのはむしろありがたい。

 早速父の好物から手をつける峯岸を見ながら水筒に入れたお茶を注ぐ。
 湯気を上げるお茶を峯岸は、「あったかー」と幸せそうな笑顔を浮かべて啜る。「次はお互いの家とかどうですかね」と、峯岸が食事会の場所を提案する。


「親密度でいうとどっちが先ですか? 私の家と峯岸さんの家」