隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました


「こうすれば、別々の日に、会っているように見せることができるので、デートを2回分に量増(かさま)しできます」

「カサマシ?」

 いまいち峯岸は状況を把握できていないようだ。

「私の父は峯岸さんが思う以上に、交際のことを気にしているので。
円満に交際が継続していると見せた方が、峯岸さんとしても安心かと思いました。橋本会長対策にもなりますし」と言い終えると、ようやく峯岸が、そういうことですか。と納得した様子でウインドウブレーカーのファスナーを閉めた。ブルーのシャツが隠れて、黒い服を着た峯岸に変わる。

「服を変えて一度のデートを、2回分に見せかけるなんて考えたこともなかったです」

 それはそうである。普通の恋人同士ならそんな必要はないのだ。

「父が心配するほど多忙だと伺っていますから。この時間を作るだけでも大変だったんじゃないんですか?」

と、尋ねると、峯岸は苦笑する。