「確かに、いい関係でいましょうと言いました。でもそれは結婚前提の交際は負担が大きいからだと思ったわけで」
「よしてください。父との関係を保つために付き合っているのはわかっています。
父の機嫌が心配なのでしたら」
「違います」
と、言葉を遮る。
峯岸の影がこちらへと迫ってきた。見上げるとすぐ目の前に峯岸の顎先が見える。
「あなたのお父様と職場上円満でありたいのは事実です。
ですが、それだけのために交際を続けているわけじゃない。
燕さん、私はあなたを大事に思っています。だから、この先もフラットに振る舞おうと思っていました。でも……あの日はつい燕さんも同じ気持ちなのかと勘違いしてしまって……。傷つけるつもりはなかったんです」
峯岸の声色はいつになく弱々しく、心底反省しているように感じられた。子犬のようにしゅんとする姿に一度の過ちを、これ以上責めてはいけない気になってしまう。
「あなたが、触れてほしくないと望むなら、触れません。
だから、どうか……、もう一度チャンスを貰えませんか?」
真剣な発言に視線を前に向けた。峯岸の喉仏がゆっくりと上下している。そんな無防備な喉元もスエットから覗く素肌も峯岸がリアルに存在している男性であることを告げている。
ゲームなら電源をオフにすればいい。でもリアルではそうはいかない。
この人の想いに、応えなくてはならない。
「よしてください。父との関係を保つために付き合っているのはわかっています。
父の機嫌が心配なのでしたら」
「違います」
と、言葉を遮る。
峯岸の影がこちらへと迫ってきた。見上げるとすぐ目の前に峯岸の顎先が見える。
「あなたのお父様と職場上円満でありたいのは事実です。
ですが、それだけのために交際を続けているわけじゃない。
燕さん、私はあなたを大事に思っています。だから、この先もフラットに振る舞おうと思っていました。でも……あの日はつい燕さんも同じ気持ちなのかと勘違いしてしまって……。傷つけるつもりはなかったんです」
峯岸の声色はいつになく弱々しく、心底反省しているように感じられた。子犬のようにしゅんとする姿に一度の過ちを、これ以上責めてはいけない気になってしまう。
「あなたが、触れてほしくないと望むなら、触れません。
だから、どうか……、もう一度チャンスを貰えませんか?」
真剣な発言に視線を前に向けた。峯岸の喉仏がゆっくりと上下している。そんな無防備な喉元もスエットから覗く素肌も峯岸がリアルに存在している男性であることを告げている。
ゲームなら電源をオフにすればいい。でもリアルではそうはいかない。
この人の想いに、応えなくてはならない。
