隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

「……あれ?」

 予想なら、ここに半裸の女性がいるはずなのだが、本命聖女は一体どこへ?
 
「なんですか? 突然やってきて」

 峯岸のイラついた声が背後からする。本当ならここで聖女と一緒にいる峯岸を問い詰めるはずだったのに、予定が狂ってしまった。


「……そう!そうです忘れ物をとりにきたんです!」

 もう一つの訪問の理由を思い出した。峯岸はやや面倒そうな様子で引き出しの中から紙袋を取り出す。

「はい」と渡された紙袋の中にはお惣菜の入っていたプラスティックケースと、小さな紙袋である。流石に惣菜の中身は捨ててくれたらしい。

「失礼かと思ったんですが、袋の中開けさせてもらいました」

 それは至極当然のことである。あの状況なら廃棄されていてもおかしくないのだ。
 それにあの日を境に、もう2度と会わない選択もあっただろう。
 出世にこだわらなければ、あのクリスマスの日に方向転換できたはず。

「あの日、誰かに会う予定だったんですか」

「それは……、峯岸さんに話すことでは……」

「じゃあ私たちの関係ってなんなんですか?」

 峯岸の言葉には棘があった。峯岸の彼女疑惑を確認するために訪れたというのに蓋を開けてみたら私の方が疑惑を持たれている。