「なんか遭難した時って眠くなってきたってどうして言うんだろうって思ってたけど、まじで眠くなるんだね」と言うと、「寝たらダメですよ」と、雪山の遭難でよく聞くセリフが返ってきて、なんだか笑いが込み上げてきた。
ああ、こんなことになるぐらいなら、
こんな終わりが来るなら、抱かれておけばよかった
恋もちゃんとしておけばよかった……
突然、ブッブーと、脳の奥を揺らすほどの大きなクラクションの音がした。
トラックだろうか、クラクションの音が、何度も何度も鳴り響く。
それと同時に光の塊がどんどん近づいてくる。
眼前へと赤や紫色のネオンランプで覆われた眩いトラックが迫っているのが見えた。二階建てバスぐらいの高さがあるあの派手な出立ちはデコトラである。私を異世界に連れて行ってくれるトラックは、デコトラなんだ。ともう終わりだと覚悟を決めた時、トラックは油圧音を吐いて急停止した。
魔獣が息を吐き出すようにシュウシュウと煙を吹き出して止まるトラック。と同時に目が痛くなるほどの光に世界が覆われた。バタンと扉が開く音がしてデコトラから飛び降りてきたのは五百城だった。
「え、ムギくん? なんで?」
最後まで言う前に、五百城は私を抱きしめた。
そして「やっと、見つけた」と彼は、今にも泣き出しそうな声で告げた。
***
ああ、こんなことになるぐらいなら、
こんな終わりが来るなら、抱かれておけばよかった
恋もちゃんとしておけばよかった……
突然、ブッブーと、脳の奥を揺らすほどの大きなクラクションの音がした。
トラックだろうか、クラクションの音が、何度も何度も鳴り響く。
それと同時に光の塊がどんどん近づいてくる。
眼前へと赤や紫色のネオンランプで覆われた眩いトラックが迫っているのが見えた。二階建てバスぐらいの高さがあるあの派手な出立ちはデコトラである。私を異世界に連れて行ってくれるトラックは、デコトラなんだ。ともう終わりだと覚悟を決めた時、トラックは油圧音を吐いて急停止した。
魔獣が息を吐き出すようにシュウシュウと煙を吹き出して止まるトラック。と同時に目が痛くなるほどの光に世界が覆われた。バタンと扉が開く音がしてデコトラから飛び降りてきたのは五百城だった。
「え、ムギくん? なんで?」
最後まで言う前に、五百城は私を抱きしめた。
そして「やっと、見つけた」と彼は、今にも泣き出しそうな声で告げた。
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