隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

 そうだ、旅館を飛び出してそのまままっすぐ道なりに歩いて行ったんだった。通りにバス停があったから、バスに乗ろうとしたけれど、バスがもう終わっていた。だから 道沿いに歩いて行けば、駅に着くんじゃないかと思って、道沿いを歩いていたんだ。気づいたら雪が吹雪いていて、道がなくなってしまった。でもそれからそんなに歩いてはいないはず。
 灯りがある方へと向かえば、また道に出るはず。
 すると五百城は「烈火さん、スマホのライトを空に向かって振ってもらってもいいですか」と言った。

「ライト?」
「そう、星と交信するみたいに」
「そしたら、ペテルギウスの住民が助けてくれる?」
 なんて言いつつも五百城の言う通りにスマホのライトをオンにする。先ほどよりもずっと周りがよく見える。

 ライトを空へと向ける。
 光は空へと届く前に降る雪が消し去ってしまう。

「ああ、残念だけど(プラネット)には届かなそう」

 助けは来ない。空には光は届かない。
 救助は、私を見つけてくれるだろうか。

 ――ああもう、どうでもいいや。

 ばさっと雪の上に倒れ込んだ。
 積もり始めた雪はとても柔らかくて、旅館のベッドも多分これぐらい寝心地がいいものだったかも。なんて思った。