隣の年下くんがダンジョンの同居人につき、リアルでも溺愛始まりました

 スマホをタップすると、峯岸からだった。クリスマスランチのお店のURLと予約時間が記載されている。いつものようにシンプルなメッセージ。
 私もシンプルな返事を心がけて「素敵なお店を予約してくださってありがとうございます……」と返事を書き込んでいく。

 マンションへと向かう坂道の途中で、「烈火さん、イブもクリスマスもログインしますよね」と五百城が尋ねた。
「うん。そのつもりだよ」と、返信を書き込みつつ返事をする。

「イブの夜から、朝までずっと一緒にいられますか?」

 今までのクリスマスのイベントを振り返ってみても、クリスマスイベントはかなりボリュームがある。昼間に峯岸と食事をするとなると、夜だけのログインではクエストをこなしきれないかも。

「そうだね。夜中ガッツリクエストこなすのもありだね!」と、五百城の意見に賛同する。
 突然、五百城が立ち止まったので、五百城の背中に顔を埋めてしまった。
 五百城のウールのコートから五百城が使うフレグランスの香りがした。鼻先のファンデが黒のコートに移ってしまったかもと、指先で触れた箇所をはたいておく。

 手元のメールに視線を落とすと、峯岸への返信が、なんとも変なところで切れて送信されていた。

「ああ、どうしよ」と訂正メッセージを慌てて書き込んでいると、くるっと五百城が振り返った。そのせいか、五百城の香りがより強く感じられる。
 
「クリスマス、プレゼント交換しません?」

「いいね! じゃあムギちゃんの衣装を……」