「あ~あ、明日は学校か。嫌だな~。」
私は、こんな時に最悪なことを思い出してしまった。
今は触れたくない話なのに・・・。
「・・・大丈夫。明日は君にとって良い日になるよ。」
彼は自信満々に言った。
どうして、そこまで保証できるかが分からない・・・。
「じゃあ、期待していいの?」
「うん。」
「もし良い日じゃなかったら承知しないよ?・・・って
もう会えるかどうか分かんないか・・・。」
「アハハ。」
何が面白いかが分からなかった。
でも、嬉しさでいっぱいだった。
「さて、もう行こう。そろそろ君のお母さんも心配するだろうし。」
彼は立ち上がった。
「そういえば、陣樹のお母さんは心配しないの?」
私は、それが不思議だった。
「俺は一人暮らしだから。母さんは違う所に住んでいるんだ。」
「え!?一人暮らしなの?すごいね。
でも、だからって何で深夜に外出しているの?」
「散歩。気分的に・・・。」
すごい人だ。散歩がしたかったからって深夜にやるなんて・・・。
彼が歩き出した。
私はその後を置いて行かれないようついて行った。
なんだか、途中で見放されそうで怖かった。



