CornPotage【短編集】

「・・・・、おまえ友達いないだろ?」


「うん・・・。」


人間じゃない友達だったらいっぱいいるけど。 


「だと思った。さっきから謝ってばかりだから。」


「うん。ちょっと、いじめられてて・・・。」


「えっ!?マジ!?ありえないし、メチャ明るいじゃん。」


「ありがとう。」


そんなこと言ってくれるなんて。




「そういえば、何か忘れていない?」


「?」

あれ?私、何か忘れていたっけ?






「名前。」



「あっ!ごめん!私の名前は、涙水 天華です。」


「ハハ、おまえだって変な名前じゃん。


涙水なんて呼びづらい名前だな。」



「だったら、天華って呼んで!私は陣樹って呼ぶから。」



「えっ?、でも俺ら、もう会えるかどうかわかんないよ?」



「いいじゃん。もう会えなくたって、友達とは限りないから。」




そう、これが最初で最後の友達かもしれないし。



だから陣樹の事は忘れない、忘れたくない。



友達の事をもう忘れたくない。



本当は人間のしかも男の子の友達なんて、ずっと喋っていたいけど。



出会いの次は別れがあるんだよね。



「へ?友達?」



え?今の反応は何?



もしかして、私は友達じゃなくてただの話し相手なのかな?