「これぐらいの大きさでいいかな?」
私は動物たちに聞いてみた。
「今は体が大きいですが、あっちの世界に行ったら魂だけなので
その袋にぴったりだと思います。」
ラビンは袋を見ながら私に言った。
「良かった。みんな私が住んでいる
みんなが住んでいた世界で、また一緒に住めるから。」
「あの・・・・、オイラたち人間の世界に行きたくないっス。」
「え!?」私はびっくりして目が丸くなった。
「人間の世界って、なんだかいると怖いんだブー。
そうだ!ラビンがそこへ行けばいいんだブー。
そうすれば時々こっちに遊びに来て
天華さんのことを教えてくれればいいんだブー。」
他の動物たちは深くうなずいた。
「ちょっと待って。だったら私がここに毎日来ればいいじゃない?」
「同じ人間は2回もラシドの世界にお越しできません。
私たちみたいな物はいくらでも来れますが・・・。」
ラビンはため息をついた。
「分かった。みんなにはもう会えないけど、元気でね。」
私とラビンは動物たちと別れ、城を出た。
ずっと城の中にいたので、外は居心地が良かった。
私はラビンに一休みしようと言った。
「そうですね。長いこと城にいましたから。」
ラビンは急いでいたようだが諦めたようだ。
花畑には私が知らない花がいっぱい咲いていた。
かといって、私は花の名前なんか全然知らない。
これもオカルトの影響だと思う。
オカルトなんかより、もっと大切なものが他にあったのに…馬鹿だ。
そもそもどうして、オカルトなんかに手を出したのだろう?



