CornPotage【短編集】






「だよな!




 成功したら・・・



 言うから・・・」





急に山本君の声が低くなった。




「へ?なにを?」


あたしはとぼけた。




「分かってんだろっ!!!!!////」



山本君はあたしの背中をバンッと軽く叩き、


早歩きになった。



「ちょっと待ってよ!!!」



あたしは心弾みながら山本君を追いかけた。






ぜったいに


成功しないとね☆











でも、その願いはあっけなく崩れた。





「ただいまぁ。。」


リビングで怒鳴り声が聞こえた。



スタスタとそこへ歩いて行ったら、


父親と母親は深刻そうな顔をしている。



「どうしたの?そんな深刻そうな顔して。」



さっきまで幸せだった時間が

思い出になっていく。




そして、父親が重い口を開いた。






「レイナ・・・遠くの町へ



 引っ越すことになったんだ。。。」