CornPotage【短編集】




とりあえず少しずつ歌詞とリズムを覚えて


山本君の前で歌ってみた。




「すげぇ。。。

 もろ音程あってる。。。


 お前にそんな才能があったとは・・・。」




「は?かなりテキトーなんだけど。」




山本君曰く、バレーを今までやっていたから、


肺活量は結構いいらしい。。。




「へぇ、あたしたちも負けてられないわね。」



林さんと美咲は俄然やる気を出す。





自分でもこんなに気持ちよく歌えるなんて・・・




「あっ、俺、今日、先生呼ばれてるんだった。


 時間だから言ってくるね!!!!」





山本君は思い出したように慌てて部室を出た。



なんでそんな慌ててるんだろう。




てか・・・




「あいつあたしの楽譜まで持って行きやがった!!!!!!」



あたしのボーカル用の楽譜。




山本君があたしのためにポイントを細かく書いてくれたもの。



新しいポイントを書き足しているところで

彼は思い出しここを飛び出したのだ。




「あたし、取り返してくる!!!」



そう言って、あたしも部室を出た。