先輩は後ろを見せたまま 私に向かって手をひらひらと振る。 伝えたい事はたくさんある。 でも、これが精一杯。 あのお別れの雪とは違う。 キレイに舞っても 決して消えない 桜並木の道を通って。 私はギュッと赤い花のピンを手で包み込む。 伝えられなかった言葉。 それはこの涙が語っていた。。。 ―END―