あたしが広間に戻ると、健二さんがいた。

「おぉ、鈴奈ちゃん。彼方に襲われてなかってよかったわぁ。」

そう言ってにっこり笑う健二さん。


「彼方クンとはそんなんじゃないですよ~。」

「そうか。よかった、よかった☆」


あたしは、ふと健二さんの足に目がいった。


膝には、血が滲んでいる。


「健二さん、そのケガ…。」