「うん?どうしたの?」

「夜、いつもバイオリンを弾いているのって輝さんですよね?」


「そうだよ。ごめんね、うるさかった?」


俺がそう言うと、鈴奈ちゃんは大きく首を振った。


「いえ。すっごく綺麗な音色だなぁ…って、毎日楽しみに聞いてるんです!最近、日課になってきちゃいました☆」


俺の音…聞いてくれてたんだ。
嬉しい…。


「ありがとう。」

俺はそう言って、鈴奈ちゃんをギュウっと抱きしめた。