「さっき…。鈴奈が部屋に戻ってから5人で話したんだ。」



「……何を?」



怖さなのからか、あたしの声は若干震える。




「鈴奈をずっと男子寮の寮母さんとして置いておいていいのかって。そんなことを考えると、やっぱり鈴奈はお見合いをした方が幸せになれるんじゃないかって。会ってみるだけでもした方がいいんじゃないかって。」



………みんな、そんな心配してくれていたんだ。
彼方クンの話を聞きながら、みんなの顔を思い浮かべる。



「で、俺以外の4人は納得したんだよ。だけど俺だけはどうしてもすぐに答えを出すことが出来なくて、今、こうして鈴奈のところにやって来たんだ。」