ピュー……………



俺と大さんの間に強い風が吹く。



「……吹雪そうだな。」


「………はい。」


くそっ、吹雪いたらナイターできねーじゃん。



頼むから天気よ、持ちこたえてくれよ。




ゴォォォォォーーーー




俺の気持ちとは裏腹、風はどんどん強くなってくる。




「いったん、宿に戻るか。雪崩なんかに巻き込まれたら大変だ。」



「はい。」



俺と、大さんは宿に戻ることにした。




この時はまだ、今から心臓が止まりそうな出来事が起こるなんて思ってもいなかった。