授業が終わって教室を出た。
昼休憩になった廊下は生徒達溢れていて、ざわざわと騒がしい。
生徒の間をぬいながら、数学準備室に向かう。
教室棟と職員棟を繋ぐ渡り廊下を歩いていると、背後から
「先生ー!」
と呼びかけられ、振り返るとそこには小林さんがいた。
「先生、歩くの速いよ」
と、小林さんは横に並んだ。
「そうですか?」
どたどたどた。
小林さんの用事を聞く前にこちらに向かって走ってくる複数の足音が聞こえた。
騒がしい足音にチラリと目を向けると、男子生徒達がふざけて騒ぎながら走って来る。
危ないな。
小林さんの二の腕を軽く引いて、渡り廊下の端に移動させた。
「どうしましたか、小林さん?」
「あの…授業中に寝てすみませんでした」
そんなことか。別に気にしなくていいのに。
「なるべく寝ないようにしましょうね」
「えっと…」
「はい?」
「先生、怒ってる…よね?」
「まあ、授業中に寝られるのはいい気はしませんが、怒る程のこととは思いませんよ」
小林さんは県予選を直前に控えて、練習もハードなのだろう。
自宅から通学して家で料理もしているのだから疲れが取れていないのかもしれない。
昼休憩になった廊下は生徒達溢れていて、ざわざわと騒がしい。
生徒の間をぬいながら、数学準備室に向かう。
教室棟と職員棟を繋ぐ渡り廊下を歩いていると、背後から
「先生ー!」
と呼びかけられ、振り返るとそこには小林さんがいた。
「先生、歩くの速いよ」
と、小林さんは横に並んだ。
「そうですか?」
どたどたどた。
小林さんの用事を聞く前にこちらに向かって走ってくる複数の足音が聞こえた。
騒がしい足音にチラリと目を向けると、男子生徒達がふざけて騒ぎながら走って来る。
危ないな。
小林さんの二の腕を軽く引いて、渡り廊下の端に移動させた。
「どうしましたか、小林さん?」
「あの…授業中に寝てすみませんでした」
そんなことか。別に気にしなくていいのに。
「なるべく寝ないようにしましょうね」
「えっと…」
「はい?」
「先生、怒ってる…よね?」
「まあ、授業中に寝られるのはいい気はしませんが、怒る程のこととは思いませんよ」
小林さんは県予選を直前に控えて、練習もハードなのだろう。
自宅から通学して家で料理もしているのだから疲れが取れていないのかもしれない。



