2年生の小林さんはバレーボール部に所属している。

スポーツの盛んな我が私立高校の中でも、全国大会の常連となっている女子バレー部員だ。 
強豪校と言われる我が校で、入学当初からエーススパイカーとして活躍している。

背が高く、筋肉がついているのに細くて長い手足。 
さらさらのショートヘアに、小さくて整った顔。 明るくて物怖じしない彼女は、学園の中でも目立っていた。 
そして、生徒の間で人気の高い生徒だった。
 

「今日も暑いな」
蝉が煩くないている。
真っ青な空を見上げて、軽くクラッと眩暈を覚えたので、エアコンのきいた教室に行くことにした。
そう、決して彼女の笑顔がまぶしかったわけではない。