「少し、時間をもらってもいいかな。ちゃんと、考える」
律の気持ちにも、自分の気持ちにも、これから夫婦としてやっていく未来とも、きちんと向き合ってみよう。
そうでなくては、こんなにも思ってくれる律に対して失礼だ。
正直に言えば、まだ全部を受け止められたわけではない。けれど、律の気持ちを聞いた今、たしかに自分の心は『嬉しい』と感じている。
「あぁ。俺も、もう一度未依に好きになってもらえるように努力する」
嬉しそうに微笑んだ律を見て、未依は真っ赤になって俯いたのだった。
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