記憶喪失の私、総長サマに拾われました(泣)

いやいやいや…そうなるな。じゃないでしょ…えぇ…ほんとに大丈夫なのこれ…
「父さんも、母さんも、仕事忙しいらしくてさ、出張ばっかりだし、小さい時から、引越しも結構してるから…でも、俺も受験とかあるからさ、買ってもらった。」
「うへぇ…」
話の内容も次元が違う…
恐ろしや……
「あ、気に入った部屋あるのか?」
「いやいや、そうじゃなくて…」
「わかった。じゃあ、あそこの部屋、好きに使ってくれていい。」
「え、いいよ気にしなくて…」
「どうせ使わない部屋なんだ。使ってくれ。」
結局私は、半ば無理矢理部屋を一部屋借りることにした。
「もう一部屋貰ってくれてもいいのに。」
暖和さんは、そう言ってるがさすがに申し訳なくて断り続け、十五分の奮闘により、やっと折れてくれた。