恋がしたい!

みなみは、
「よかったー。
お二人がこっそり付き合ってたらどうしようかと思ってたんです」
とにこにこして、
「私、二股とか浮気とかされるのって絶対に無理なんですよね。
安心しました」
と言った。


「あの・・・さ」

「はい」

「えっと・・・・みなみは・・・」

どきどきどきどきどきどき。

「みなみとクロは付き合ってるの?」

緊張しながら尋ねた。


みなみは、少し目を見開いて、フッと目を細めてほほ笑んだ。
そして、

「内緒です」

と言って去って行った。

スキップとまではいわないが、ピョコピョコと嬉しそうに小走りでロッカールームを出て行くみなみの後ろ姿を見送った。



内緒ってどういう意味?



「内緒って、何?」
と言う声がして後ろをふりかえ振り返るとメイがいた。

胸のもやもやが止まらない。

「どういう意味だろうね」
と返事をして、座ってバスケットシューズを結び始めた。

胸はズキズキと痛んで、目頭が熱くなってくる。

パチパチと瞬きをするも、視界がぼやけてきた。
涙が見られないように俯いて通っていた紐を緩めて時間稼ぎをする。

「メイ、先に行ってていいよ」
と言うと、
「うん・・・」
と言って私の頭にタオルを掛け、隣に座った。

ポンポンと背中を撫でられる。

「ふ・・・ぅぅぅぅぅ」


私は自分がクロのことが好きなのだと気が付いた。
同時に、自分が失恋したのだと思った。