「廉さんが作ったの?」
「…一応、得意ではないけどさ、今日は午後から休み取ってて…」
ふふっ、私のお部屋も用意してくれて、お料理まで…やっぱり廉さんだなぁ
「じゃあ、洗面所をお借りします、着替えをしてきてもいい?」
「いいよ」
香穂理は部屋着のモコモコワンピースに着替え、洗面所でコンタクトを外してメガネをかけた。
「お待たせです」
「わっ、可愛いね、モコモコだ(笑)」
「へへっ、ありがとう」
ダイニングテーブルに座り
『いただきます』
と一緒に手を合わせた。
「何か新鮮だな(笑)」
「そうなの?」
「あ、うん…」
「廉さんてモテるのに彼女とかいないの?」
「うーん、そう見えるかな?」
「うん、だってかっこいいし、声かけられるでしょ?あっ、美味しいよ(笑)」
「良かった(笑)」
廉さんは嬉しそうにニコッと笑った。
生姜焼きとサラダとスープを作ってくれていて、食後は香穂理が食器洗いをした。
「そうだ、夕方、達矢が一緒に住むってどういう事だって電話がかかってきたよ(笑)」
「あっ、パーティーの件だけ話して住む事は言ってすぐに切っちゃったから(笑)お兄ちゃん、怒ってた?」
「寝る部屋は別って言ったら納得してた、後、手を出すなと釘をさされたよ」
「ハハッ、お兄ちゃんてば、廉さんが私みたいな子供を相手にするわけないのにね」
「そうかな?俺は全然アリなんだけどな、年齢は関係ないと思っている」
「え?」
終わったらソファに来てと言われて廉さんは先にソファに座った。
香穂理は廉さんの隣に座った。
ゆっくりと廉さんは話し始めた。
「大学の頃…同じ学科に彼女がいたんだ、同じ目標だから話も合ったしお互い高めあえていていい関係だったと思う…」
「うん…」
「もちろん俺は1級建築士を取得の為に大学院に行こうと思ってたし、渡瀬建設に建築士として入るためには必須だった、会社自体は入れるけど、やりたい事は建築士だったんだよ」
「やっぱり院に行くべきなのか…」
香穂理は一人で呟いていた。
「その進路を決める頃、勉強の為に彼女はその…言いにくいけど一ノ瀬事務所でバイトを始めたんだ」
「そうなの?」
「昔から一ノ瀬は学生バイトを雇っていて、大学生を何名も雇っていたんだよ、その結果…彼女は2級建築士でいいという考えに変わっていったんだ」
「2級でも凄いんだけどね」



