推し様の恩返し。

翌日になると、先輩の言ってたウワサが、私のクラスでも聴くようになった。みんな一体誰から聴いてくるんだろう。
「美桜。ウワサ聴いた!?」
ウワサ好きの友達、春香が、教室に着くや否や私の席に直行し、ウワサの話をはじめた。
「あーうん。聴いたよ昨日。先輩に」
と、素直に答えると、案の定、春香は先越されたぁ…と悔しがっていた。
「まぁ、零先輩には、叶うはずないかぁ…。」
零先輩は、容姿も美人さんだし、この学校の情報屋さんでもあるから、学校では、結構有名人だ。
「いつか、零先輩よりも前に情報を手に入れてみたぁい〜」
「あはは…」
タブンそれは…無理なんじゃないかなぁ…零先輩に情報まわるのはやいし…。無謀という言葉に近い感じ。春香には申し訳ないけど。