1部の仕分けが終わると氷上さんが
「ある程度片付いたから、俺休憩行くついでに店名のシール補充するやり方教えるけど一緒に行く?」と聞かれ
特にやることのなくなった私は
「はい。お願いします!」
といって付いていった。
後ろを歩いていると氷上さんが振り返り
「そういえば名前の読み方なんていうの?」と質問された
「さくらっていいます」
「初めて会った人は大体そのままさくらんって読むんですよねー」と私が言うと
「へぇ、さくらって読むんだ」
「確かに初めて会った人なら間違えるかもね」と笑う氷上さん
職場で誰かと他愛もない話をしたのは久々だなと思いつつ少し心の中で緊張の糸が緩んでた。
それから私は1ヶ月ほど氷上さんに仕事を教えて貰いなんとなく仕事の流れを覚え始めた11月の終わり頃
ある程度仕事を覚えてからは氷上さん以外の人とも仕事することが増えた。
徐々に周りの人とも打ち解け始め色々話すようになったが少し最近気になる事がある
薄々気になっていたが氷上さん私にだけ素っ気ないような・・・
見たところ他の人とは普通に挨拶してるし嫌われてるのかな
─私もしかして氷上さんの気に触るようなことしたのかな?
今日はちょうど 一緒のコースだしいつもより笑顔で挨拶してみようかな
出勤日誌を書いて階段をおり重い扉を開け氷上さんのいるところへ向かう。
─久々だからなんか緊張するなぁ
コースにいた氷上さんと目が合い
「おはようございます!!」といつもより声をあげて挨拶してみた。
私の声にゆっくり振り返り物憂げな表情で
「…おはようございます」
とやっぱり素っ気なくて
あぁやっぱ私嫌われてるんだなとショックを受けたがめげずに
最近あったことを思い出し話しかけてみた
「 氷上さん。そういえば最近あったことなんですけど
この間私スーパーで珍しくカニ売ってて食べたんですけど、食べてすぐ具合悪くなって3連休中ずっと寝込んでたんですよ」
「私実家に帰ると大体休みの日具合悪くなっちゃって亡くなったおばあちゃんに帰ってくるなって思われてるんですかね?」とこの前休みの日にあった事を話すと
氷上さんは「そうなの?なんか呪われてるんじゃない?」
と少し思ってた節を言われた私は
「やっぱそうなんですかねぇ。自分も実はなんかそうなのかなって思ってたんですよ!
とついオカルトっぽい話に反応してしまい、余計に嫌われてしまったのでは─と思っていた私の想像とは違い横で心配しつつ笑ってる氷上さん
笑った顔近くでみたの初めてだな
普段他の人とは談笑してるところを遠くから見かける程度だったからあまり分からなかったが
いつも見せる素っ気ない態度とは裏腹な無邪気に笑う顔に思わずドキッとして一瞬時が止まったように感じた。
それから氷上さんと顔を合わせ話す度に惹かれていって気づけばもっと氷上さんのことが知りたいって思うようになっていた。
季節は12月の半ばに入り、雪が降り始めた。
荷物を運ぶトラックのドライバーさんが倉庫と外を繋ぐドアを開け閉めする度に外の冷気が入り込み一段と寒さが身に染みる
年末に向け物量も少しずつ増えていった。
そんなある日
「ミーティングやるよ!」と社員さんの一言で
みんな仕分けの手を止め社員さんの周りに集まった
ここの会社では、1ヶ月に何回かミーティングをする事になっている
「これから、年末に向けて物量も増えるので、仕事以外のお話は控えましょう」と言った
ってことは氷上さんとあまり仕事以外の話出来ないってことなのかぁクリスマスまでには仲良くなりたかったなーと少し寂しく思いつつ
まぁ、同じコースになれれば問題ないなと気を取り直してとりあえず今日の班の人を確認する。
「お、今日は西宮さんか」この人話しかけやすくて仕事しやすいんだよね
─でも、氷上さんとは同じとこじゃなかったなぁ」
まぁ、まだ何週間かあるし話せるチャンスはあるはず!
そんな私の期待とは真逆になかなか同じ班になれず
おまけに休憩時間も違うから話も出来ない
とガッカリしていると、ちょうど隣のコースに氷上さんと、仕事早くて美人と噂されてる橘さんが一緒に仕事をしてて楽しそうに話をしているところが目に入った。
氷上さん橘さんと仲良かったんだ─
そうだよね。私なんかじゃ仕事も遅いし歳も離れてて好かれても嬉しくないよなと嫌な想像ばかり頭に浮かんできてしまいその日はずっと休憩入るまでモヤモヤしていた。
休憩の時間になり
「休憩行ってきます」といい
重い足取りで休憩へ向かう
休憩系室に入ると氷上さんが
後ろの席に座っていた
やった!今日ついてるかも
さっきまであんなに落ち込んでたのに会えただけで単純なくらい舞い上がってる私
気づかれないようにチラッと横をみると何やら疲れた顔をしていた。
「もしかして元気ないのかな?」
そういえば、今日は特に物量が多くリーダーの人とかやること多くて大変だったんだろうなと思い
─そうだと私は閃いて
「 氷上さん!これ見てください」とスマホの写真フォルダを開き自分でも可笑しくて笑っちゃうくらいの渾身の変顔の写真を見せた
「...どしたの?」と疲れた顔をしつつも
写真を見るや否や
「なにこれ笑 お化けみたい」と笑ってくれた
「これ取ろうと思って撮ったんじゃなくて偶然撮れたんですよ」
「ヤバいですよね笑」というと
隣でニコニコ微笑んでいる氷上さん
この2人だけの空間がずっと続けばいいのにと私は密かに思っていた。
氷上さんはなにかを思い出したように
「そうだ。これあげる」
と手提げカバンの中からラメ・ド・ショコラの箱を開け1つ私にチョコレートをくれた」
「氷上さんも甘いもの好きなんですか?」と言うと
「仕事で疲れると甘いもの食べたくなるんだよね笑」と苦笑していた。
「じゃあ、俺仕事戻るから」といい席を立ったので
すかさず「お疲れ様です!」というと
氷上さんは会釈してそのまま休憩室をあとにした。
氷上さんに初めてチョコ貰ったと
1人満面の笑みでニヤけながらお弁当の蓋をあけた。
クリスマスまで残り2週間ほどになり、何とか2週間で少しでも近づきたいなと意気込む私。
でも、なかなか会うことが出来ず
話す機会もないため少し焦っていた
職場に向かう送迎バスの中。
私はスマホの検索画面に【恋愛 簡単 おまじない】と入力し
あるおまじないを見つけた。
中学校の頃おまじないをよくやってそこそこ叶っていたのを思い出し、とりあえずやらないよりはましだと思いスクロールすると、赤いペンを使ったおまじないがでてきた。
薬指に赤いペンでリボンを描くおまじないみたいだ
これならできるかもと、作業着から赤いペンを取り出し薬指にリボンを描き
「どうか会えますように」とお願いをした。
少し期待していたが、
コースも休憩時間も被ることなく、肩を落とし休憩終わりタイムカードを押しに向かうと
氷上さんがちょうど帰る時間だったみたいで
タイムカードを押していた。
私は今しかないと確信し
「お疲れ様です!あのちょっと聞きたいことあるんですけどいいですか?」
と聞くと
「お疲れ様。どうしたの?」と
振り返り私のほうを向く
私はドキドキしながら
「あの、氷上さんって歳上の人と年下の人だったらどっち好きなんですか?」と私は1つ気になってたことを聞いた
すると氷上さんはニコッとしながら
「俺の年上って言ったらおばさんしかいないけど」
「なんでそんなこと聞くの?」と笑われてしまいとてもその場で気になってるなんて言えない私は
「別になんでもないですよ」
と微笑んでその場を去った。
LINEは聞けなかったけど、まぁ聞きたいこと聞けたからいいかな
なんてこの時は思っていた。
明くる日も昨日やったおまじないをもう一度
すると願いが届いたのかまた氷上さんに会えた。
「お疲れ様です!」
「お疲れ」といつもみたく挨拶を交わす
「急なんですけど、氷上さんってLINEとかやってますか?」
と聴くと氷上さんは一言
「俺LINEやってないんだよね」と苦笑いした。
「あ、そうなんですね」
「ごめんなさい。変なこと聞いてしまって」
さすがに連絡先聞くのはまずかったかなぁとちょっと心の中で後悔しつつ一旦トイレに行き、休憩室に戻る途中
そのまま休憩終わりであろう。氷上さんとすれ違った
氷上さんは私と一切目を合わせずそのまま通り過ぎた。
私は完全に嫌われたと後悔した。
私のことまるで見ようともしない氷上さんを見たのは初めてで
クリスマス前だからか焦って答えを急ぎすぎてしまったと後悔の念に駆られた。
クリスマス当日
今年のクリスマスは平日で、その日も仕事だった。
私はせめてお菓子をくれたお返しにとキャラメルの飴をコンビニで買い仕事へと向かう
普段飴なんか買わないけど、氷上さんならきっとこういうの食べるんだろうなって氷上さんの事を考えながら今日も仕事へ向かう。
この日は休憩に入るのがいつもより遅く、案の定休憩時間が被らなくて悄気ていた。
休憩上がり仕事へ戻ろうと階段を降りていくと
氷上さんの話し声が聞こえてふと横を見るとガラス扉の向こう側の外玄関に氷上さんがいた。
急だったから、私は咄嗟に靴もはかず急いで外玄関に向かい
息を半分切らしながら
「氷上さん。あのよかったら」と飴を1つ渡す。
氷上さんは相変わらず素っ気ないけど
「ありがと」と少し表情を緩ませ私に一言そういった。
渡せてよかったと思う反面、今日は誰か別の人とクリスマスを過ごすのかなと考えると心が痛み涙が頬を伝う。
今日は私の誕生日なのに─
仕事終わり帰路につく時も私は前が見えなくなるほど泣きじゃくった。
こうしてクリスマスの奇跡なんて起きることなく特別な日は過ぎ去った。
「ある程度片付いたから、俺休憩行くついでに店名のシール補充するやり方教えるけど一緒に行く?」と聞かれ
特にやることのなくなった私は
「はい。お願いします!」
といって付いていった。
後ろを歩いていると氷上さんが振り返り
「そういえば名前の読み方なんていうの?」と質問された
「さくらっていいます」
「初めて会った人は大体そのままさくらんって読むんですよねー」と私が言うと
「へぇ、さくらって読むんだ」
「確かに初めて会った人なら間違えるかもね」と笑う氷上さん
職場で誰かと他愛もない話をしたのは久々だなと思いつつ少し心の中で緊張の糸が緩んでた。
それから私は1ヶ月ほど氷上さんに仕事を教えて貰いなんとなく仕事の流れを覚え始めた11月の終わり頃
ある程度仕事を覚えてからは氷上さん以外の人とも仕事することが増えた。
徐々に周りの人とも打ち解け始め色々話すようになったが少し最近気になる事がある
薄々気になっていたが氷上さん私にだけ素っ気ないような・・・
見たところ他の人とは普通に挨拶してるし嫌われてるのかな
─私もしかして氷上さんの気に触るようなことしたのかな?
今日はちょうど 一緒のコースだしいつもより笑顔で挨拶してみようかな
出勤日誌を書いて階段をおり重い扉を開け氷上さんのいるところへ向かう。
─久々だからなんか緊張するなぁ
コースにいた氷上さんと目が合い
「おはようございます!!」といつもより声をあげて挨拶してみた。
私の声にゆっくり振り返り物憂げな表情で
「…おはようございます」
とやっぱり素っ気なくて
あぁやっぱ私嫌われてるんだなとショックを受けたがめげずに
最近あったことを思い出し話しかけてみた
「 氷上さん。そういえば最近あったことなんですけど
この間私スーパーで珍しくカニ売ってて食べたんですけど、食べてすぐ具合悪くなって3連休中ずっと寝込んでたんですよ」
「私実家に帰ると大体休みの日具合悪くなっちゃって亡くなったおばあちゃんに帰ってくるなって思われてるんですかね?」とこの前休みの日にあった事を話すと
氷上さんは「そうなの?なんか呪われてるんじゃない?」
と少し思ってた節を言われた私は
「やっぱそうなんですかねぇ。自分も実はなんかそうなのかなって思ってたんですよ!
とついオカルトっぽい話に反応してしまい、余計に嫌われてしまったのでは─と思っていた私の想像とは違い横で心配しつつ笑ってる氷上さん
笑った顔近くでみたの初めてだな
普段他の人とは談笑してるところを遠くから見かける程度だったからあまり分からなかったが
いつも見せる素っ気ない態度とは裏腹な無邪気に笑う顔に思わずドキッとして一瞬時が止まったように感じた。
それから氷上さんと顔を合わせ話す度に惹かれていって気づけばもっと氷上さんのことが知りたいって思うようになっていた。
季節は12月の半ばに入り、雪が降り始めた。
荷物を運ぶトラックのドライバーさんが倉庫と外を繋ぐドアを開け閉めする度に外の冷気が入り込み一段と寒さが身に染みる
年末に向け物量も少しずつ増えていった。
そんなある日
「ミーティングやるよ!」と社員さんの一言で
みんな仕分けの手を止め社員さんの周りに集まった
ここの会社では、1ヶ月に何回かミーティングをする事になっている
「これから、年末に向けて物量も増えるので、仕事以外のお話は控えましょう」と言った
ってことは氷上さんとあまり仕事以外の話出来ないってことなのかぁクリスマスまでには仲良くなりたかったなーと少し寂しく思いつつ
まぁ、同じコースになれれば問題ないなと気を取り直してとりあえず今日の班の人を確認する。
「お、今日は西宮さんか」この人話しかけやすくて仕事しやすいんだよね
─でも、氷上さんとは同じとこじゃなかったなぁ」
まぁ、まだ何週間かあるし話せるチャンスはあるはず!
そんな私の期待とは真逆になかなか同じ班になれず
おまけに休憩時間も違うから話も出来ない
とガッカリしていると、ちょうど隣のコースに氷上さんと、仕事早くて美人と噂されてる橘さんが一緒に仕事をしてて楽しそうに話をしているところが目に入った。
氷上さん橘さんと仲良かったんだ─
そうだよね。私なんかじゃ仕事も遅いし歳も離れてて好かれても嬉しくないよなと嫌な想像ばかり頭に浮かんできてしまいその日はずっと休憩入るまでモヤモヤしていた。
休憩の時間になり
「休憩行ってきます」といい
重い足取りで休憩へ向かう
休憩系室に入ると氷上さんが
後ろの席に座っていた
やった!今日ついてるかも
さっきまであんなに落ち込んでたのに会えただけで単純なくらい舞い上がってる私
気づかれないようにチラッと横をみると何やら疲れた顔をしていた。
「もしかして元気ないのかな?」
そういえば、今日は特に物量が多くリーダーの人とかやること多くて大変だったんだろうなと思い
─そうだと私は閃いて
「 氷上さん!これ見てください」とスマホの写真フォルダを開き自分でも可笑しくて笑っちゃうくらいの渾身の変顔の写真を見せた
「...どしたの?」と疲れた顔をしつつも
写真を見るや否や
「なにこれ笑 お化けみたい」と笑ってくれた
「これ取ろうと思って撮ったんじゃなくて偶然撮れたんですよ」
「ヤバいですよね笑」というと
隣でニコニコ微笑んでいる氷上さん
この2人だけの空間がずっと続けばいいのにと私は密かに思っていた。
氷上さんはなにかを思い出したように
「そうだ。これあげる」
と手提げカバンの中からラメ・ド・ショコラの箱を開け1つ私にチョコレートをくれた」
「氷上さんも甘いもの好きなんですか?」と言うと
「仕事で疲れると甘いもの食べたくなるんだよね笑」と苦笑していた。
「じゃあ、俺仕事戻るから」といい席を立ったので
すかさず「お疲れ様です!」というと
氷上さんは会釈してそのまま休憩室をあとにした。
氷上さんに初めてチョコ貰ったと
1人満面の笑みでニヤけながらお弁当の蓋をあけた。
クリスマスまで残り2週間ほどになり、何とか2週間で少しでも近づきたいなと意気込む私。
でも、なかなか会うことが出来ず
話す機会もないため少し焦っていた
職場に向かう送迎バスの中。
私はスマホの検索画面に【恋愛 簡単 おまじない】と入力し
あるおまじないを見つけた。
中学校の頃おまじないをよくやってそこそこ叶っていたのを思い出し、とりあえずやらないよりはましだと思いスクロールすると、赤いペンを使ったおまじないがでてきた。
薬指に赤いペンでリボンを描くおまじないみたいだ
これならできるかもと、作業着から赤いペンを取り出し薬指にリボンを描き
「どうか会えますように」とお願いをした。
少し期待していたが、
コースも休憩時間も被ることなく、肩を落とし休憩終わりタイムカードを押しに向かうと
氷上さんがちょうど帰る時間だったみたいで
タイムカードを押していた。
私は今しかないと確信し
「お疲れ様です!あのちょっと聞きたいことあるんですけどいいですか?」
と聞くと
「お疲れ様。どうしたの?」と
振り返り私のほうを向く
私はドキドキしながら
「あの、氷上さんって歳上の人と年下の人だったらどっち好きなんですか?」と私は1つ気になってたことを聞いた
すると氷上さんはニコッとしながら
「俺の年上って言ったらおばさんしかいないけど」
「なんでそんなこと聞くの?」と笑われてしまいとてもその場で気になってるなんて言えない私は
「別になんでもないですよ」
と微笑んでその場を去った。
LINEは聞けなかったけど、まぁ聞きたいこと聞けたからいいかな
なんてこの時は思っていた。
明くる日も昨日やったおまじないをもう一度
すると願いが届いたのかまた氷上さんに会えた。
「お疲れ様です!」
「お疲れ」といつもみたく挨拶を交わす
「急なんですけど、氷上さんってLINEとかやってますか?」
と聴くと氷上さんは一言
「俺LINEやってないんだよね」と苦笑いした。
「あ、そうなんですね」
「ごめんなさい。変なこと聞いてしまって」
さすがに連絡先聞くのはまずかったかなぁとちょっと心の中で後悔しつつ一旦トイレに行き、休憩室に戻る途中
そのまま休憩終わりであろう。氷上さんとすれ違った
氷上さんは私と一切目を合わせずそのまま通り過ぎた。
私は完全に嫌われたと後悔した。
私のことまるで見ようともしない氷上さんを見たのは初めてで
クリスマス前だからか焦って答えを急ぎすぎてしまったと後悔の念に駆られた。
クリスマス当日
今年のクリスマスは平日で、その日も仕事だった。
私はせめてお菓子をくれたお返しにとキャラメルの飴をコンビニで買い仕事へと向かう
普段飴なんか買わないけど、氷上さんならきっとこういうの食べるんだろうなって氷上さんの事を考えながら今日も仕事へ向かう。
この日は休憩に入るのがいつもより遅く、案の定休憩時間が被らなくて悄気ていた。
休憩上がり仕事へ戻ろうと階段を降りていくと
氷上さんの話し声が聞こえてふと横を見るとガラス扉の向こう側の外玄関に氷上さんがいた。
急だったから、私は咄嗟に靴もはかず急いで外玄関に向かい
息を半分切らしながら
「氷上さん。あのよかったら」と飴を1つ渡す。
氷上さんは相変わらず素っ気ないけど
「ありがと」と少し表情を緩ませ私に一言そういった。
渡せてよかったと思う反面、今日は誰か別の人とクリスマスを過ごすのかなと考えると心が痛み涙が頬を伝う。
今日は私の誕生日なのに─
仕事終わり帰路につく時も私は前が見えなくなるほど泣きじゃくった。
こうしてクリスマスの奇跡なんて起きることなく特別な日は過ぎ去った。
