学校に着くと昇降口にみんなが溢れかえってぶつかった


「あっ!」


急に体が軽くなって転ぶ!って反射的に目を瞑ると急に手を引っ張られた


「っ…危ねぇ、だからお前は目が離せねえんだよ」

「…あ、ありがとう」


私のピンチを救ってくれる歩くんに何度好きって言いそうになったかわからない

もう体は元通りなのに歩くんの手にまだ掴まれていて


「歩ー!今年も同じクラスだぞ!」


その声で一気に我に帰って手を振り払う

誰かに見られたらまずい


「…おぉ!よろしくな!」


歩くんはどこか悲しそうな顔をしていた

傷つけちゃったかな?


「歩くんは人気者なんだからなんか変な噂されたらまずいでしょ!」