菜々を見るとさっきまでの怖い雰囲気は消えていて私に笑顔でピースをしていた
「いやーここは私の出番ではないなって思ってさー、着いていったら旧校舎に入っていくんだもん!歩くん呼びにいくのにめっちゃ走ったわー!」
私を安心させようとわざとおちゃらけてくれてる菜々が本当にありがたかった
『サッカー部の人たちにめっちゃ見られたもんね!恥ずかしかったー』っていう菜々にありがとうを伝える
「及川…本当にありがとう」
「ちょっとやだ、いいのに…!」
菜々に頭を下げる歩くん
そんな歩くんに戸惑っている菜々
2人を見て立ち尽くしている私というカオス状態だ
「お礼をするのは私だよ…2人ともありがとう」
「柚乃は何も悪くないよ。歩くん、これだけは言わせて。
今回は私が気付く事ができたけど、今後はそうとも限らない。
2人が幼馴染だって広まったら柚乃に近づいてくる子がいるかもしれないよ」

