「私と歩くんはなんにもないよ」
残念なくらい私たちの間には何もない
口に出すとより悲しくなった
「はぁ?そういうのうざいんだけど。委員決めの時もあんたが辞退するなら歩くんも辞めるって言ってたし、あたしたちが進路について聞いた時適当に返事されて終わったのにあんたには歩くんから聞いてたじゃん」
「そんなこと言われても私にもわからないよ…」
本当は私たち幼馴染なんです!って言えればいいんだけど私が歩くんのことで昔から嫌な思いをすることが多かったから、2人で幼馴染だということは秘密にしようということになった
「私、1年の時も同じクラスだったけど歩くんから女の子に話しかけることなんてなかった!歩くんのことが好きでずっと見てたからあんたたちが何もないなんて信じられない!」
もう一人の子が声を荒げた
あぁこの子も歩くんのことが好きなんだ
「ずっとずっと好きなのに私に見向きもしてくれない…なのにポッと出のあんたは…なんで」

