〇雑貨屋さん
朝比奈「ここの雑貨屋って来た事ある?」
いろんなおしゃれな雑貨を見ながら話す朝比奈君。私もかわいい雑貨とか好きだけど、朝比奈君も好きなんだ。好みあうかな?
心音「ゆう兄と来たのが最後かな?」※指で自分の頬をトントンと軽く叩く(思い出すために)
朝比奈「……ゆう兄ってさっきの人?」※黒い空気を纏う朝比奈
心音(なんか嫉妬?してる?)
心音「うん!そうだよ!今日はごめんね。まさかこの間の会った時に話をしたんだけど、ついてくるとは思わず。」
朝比奈「……よく会うんだ?」
心音「まあ、昔から仲いいしね!」
朝比奈「……好きなの?」
心音(そんなこと聞いてきてどうしたいんだろう。)
心音「まさか!お兄ちゃんとしては好きだけどね!」
私はゆう兄を恋愛対象なんて冗談じゃない!と笑いをこらえきれずクスクスと笑う。
朝比奈「じゃあ、」
朝比奈君は目線を向けて私の手に自分の手をのせてぎゅっと握る。
朝比奈「今来たから上書き。だね。あと、もっと会いたいな。今度は小鳥遊さんのお気に入りの場所に。」
まるでテレビのイケメン俳優のようにさわやかに笑う。私は顔には出さないけど心臓はうるさいほど鳴り響いている。
〇サイコメトリー中
心音がどんな店が好きか考えている。
〇現在に戻る
心音(会いたいってずるいよ。しかも思考が私でいっぱいでさらにずるい。)
朝比奈「どんなところが好き?今度さ、」
?「透!?」
朝比奈君はハッとして振り返る。私もゆっくり声のもとを確認する。可愛らしい女の子らしい声だ。
?「透だ!久しぶりー!」※黒髪で外はねのボブ。ガーリーなワンピースに男には分かりにくい薄目メイク。
朝比奈「……愛華」
愛華と呼ばれた子は顔を明るくして笑顔で見ている。透って確か朝比奈君の下の名前だよね。
愛華「元気ー?ねえよかったら今から遊ばない?私暇で!」
愛華さんは朝比奈君を誘導しようとして腕を組む。
『チクン』
心音(?なぜか心が痛む。)
朝比奈「……お前と行きたくない。それに今はデート中だから無理。」
朝比奈君は構わず振り払っている。それにデートなの?!でも嫌じゃない自分が不思議だ。
愛華「え!ひどい!ってかデートってその子と?」
愛華さんはじろじろ品定めのように痛い目で見てくる。
愛華「へえ、こんな子と。珍しいね。今までの子とは違うね。もっとかわいい子だと思ってた。」
愛華「ねえ、知ってた?透って長年恋してる片思いの人がいるんだって。それに勘違いされやすいんだって。好きなんじゃないか!って。それに。」
愛華さんは私の耳元に近寄り早口で小声で告げる。
朝比奈「おい。何話してる?やめろ。」
途中で愛華さんは引き離される。
愛華「じゃあ、また連絡するね!またね。」
愛華さんは満足そうに去っていった。
朝比奈「あいつは。
小鳥遊さん大丈夫だった?」
私は何も言えずに下を向いてる。
心音(だって片思いしてる人がいるんでしょ?じゃあ私への態度は何?でも愛華さんから聞いててよかった。だって私も勘違いしていた一人だから。舞い上がってバカみたい。)
朝比奈「小鳥遊さん?」
心音(まだ気持ちの整理はついてない。でも涙を見せて同情してもらうほど弱くはない。だから)
心音「ううん。何でもない。」
朝比奈「ねえ、これかわいいね。」
数秒お互い固まっていると朝比奈君はぬいぐるみキーホルダーを手に取った。
心音「そうだね。」
朝比奈「ちょっと待ってて。」
キーホルダーを持ち消えてしまった朝比奈君。
心音(せっかくかわいい恰好したけど、やっぱり朝比奈君と一緒にいるならもっと素がかわいい子じゃないとだめなのかな。愛華さんは見破ったんだろうね。)
朝比奈「小鳥遊さん!」
戻って来た朝比奈君の手にはキーホルダーが握られていた。
朝比奈「これ!あげる。
今日の記念ね!」
片割れを渡してくれた。
〇サイコメトリー中
朝比奈が嬉しそうににやけながら手に取る映像が流れる。
〇現在に戻る
心音「いいの?ありがとう。」
心音(こういうところが勘違いしちゃうんだよね。分かってるからまだ気持ちが楽だけど。)
朝比奈「お揃いだね!」
心音「……うん。」
私は素直に笑顔が作れなかった。
〇駅外、夕方
朝比奈「今日はありがとう。今度はさ、小鳥遊さんの好きなところ教えて。」
今、朝比奈君とは真逆の感情を抱えている。
心音「うん。分かった。今度は、また連絡するね。」
うれしかったのか、夕方なのに太陽のように眩しい。
朝比奈「うん!もちろん!じゃあ、連絡待ってるし、俺からも連絡していい……?」
心音(愛華さんと話してるときと態度が全然違う。こういうところが勘違いするんだよね。)
「いいよ。じゃあ、……またね。」
本当は距離を置いたほうがいいのかもしれない。でも私の気持ちは言うことを聞いてくれない。
朝比奈「……!
ああ、またね!」※またねを待っていたから嬉しそうに笑う
私は歩き出して前を見つめる。その視界には涙が滲んでいて心臓は痛かった。
手に持った買ってもらったぬいぐるみのキーホルダーは私の感情を表すように目が夕日の反射で光っているように見えた。
朝比奈「ここの雑貨屋って来た事ある?」
いろんなおしゃれな雑貨を見ながら話す朝比奈君。私もかわいい雑貨とか好きだけど、朝比奈君も好きなんだ。好みあうかな?
心音「ゆう兄と来たのが最後かな?」※指で自分の頬をトントンと軽く叩く(思い出すために)
朝比奈「……ゆう兄ってさっきの人?」※黒い空気を纏う朝比奈
心音(なんか嫉妬?してる?)
心音「うん!そうだよ!今日はごめんね。まさかこの間の会った時に話をしたんだけど、ついてくるとは思わず。」
朝比奈「……よく会うんだ?」
心音「まあ、昔から仲いいしね!」
朝比奈「……好きなの?」
心音(そんなこと聞いてきてどうしたいんだろう。)
心音「まさか!お兄ちゃんとしては好きだけどね!」
私はゆう兄を恋愛対象なんて冗談じゃない!と笑いをこらえきれずクスクスと笑う。
朝比奈「じゃあ、」
朝比奈君は目線を向けて私の手に自分の手をのせてぎゅっと握る。
朝比奈「今来たから上書き。だね。あと、もっと会いたいな。今度は小鳥遊さんのお気に入りの場所に。」
まるでテレビのイケメン俳優のようにさわやかに笑う。私は顔には出さないけど心臓はうるさいほど鳴り響いている。
〇サイコメトリー中
心音がどんな店が好きか考えている。
〇現在に戻る
心音(会いたいってずるいよ。しかも思考が私でいっぱいでさらにずるい。)
朝比奈「どんなところが好き?今度さ、」
?「透!?」
朝比奈君はハッとして振り返る。私もゆっくり声のもとを確認する。可愛らしい女の子らしい声だ。
?「透だ!久しぶりー!」※黒髪で外はねのボブ。ガーリーなワンピースに男には分かりにくい薄目メイク。
朝比奈「……愛華」
愛華と呼ばれた子は顔を明るくして笑顔で見ている。透って確か朝比奈君の下の名前だよね。
愛華「元気ー?ねえよかったら今から遊ばない?私暇で!」
愛華さんは朝比奈君を誘導しようとして腕を組む。
『チクン』
心音(?なぜか心が痛む。)
朝比奈「……お前と行きたくない。それに今はデート中だから無理。」
朝比奈君は構わず振り払っている。それにデートなの?!でも嫌じゃない自分が不思議だ。
愛華「え!ひどい!ってかデートってその子と?」
愛華さんはじろじろ品定めのように痛い目で見てくる。
愛華「へえ、こんな子と。珍しいね。今までの子とは違うね。もっとかわいい子だと思ってた。」
愛華「ねえ、知ってた?透って長年恋してる片思いの人がいるんだって。それに勘違いされやすいんだって。好きなんじゃないか!って。それに。」
愛華さんは私の耳元に近寄り早口で小声で告げる。
朝比奈「おい。何話してる?やめろ。」
途中で愛華さんは引き離される。
愛華「じゃあ、また連絡するね!またね。」
愛華さんは満足そうに去っていった。
朝比奈「あいつは。
小鳥遊さん大丈夫だった?」
私は何も言えずに下を向いてる。
心音(だって片思いしてる人がいるんでしょ?じゃあ私への態度は何?でも愛華さんから聞いててよかった。だって私も勘違いしていた一人だから。舞い上がってバカみたい。)
朝比奈「小鳥遊さん?」
心音(まだ気持ちの整理はついてない。でも涙を見せて同情してもらうほど弱くはない。だから)
心音「ううん。何でもない。」
朝比奈「ねえ、これかわいいね。」
数秒お互い固まっていると朝比奈君はぬいぐるみキーホルダーを手に取った。
心音「そうだね。」
朝比奈「ちょっと待ってて。」
キーホルダーを持ち消えてしまった朝比奈君。
心音(せっかくかわいい恰好したけど、やっぱり朝比奈君と一緒にいるならもっと素がかわいい子じゃないとだめなのかな。愛華さんは見破ったんだろうね。)
朝比奈「小鳥遊さん!」
戻って来た朝比奈君の手にはキーホルダーが握られていた。
朝比奈「これ!あげる。
今日の記念ね!」
片割れを渡してくれた。
〇サイコメトリー中
朝比奈が嬉しそうににやけながら手に取る映像が流れる。
〇現在に戻る
心音「いいの?ありがとう。」
心音(こういうところが勘違いしちゃうんだよね。分かってるからまだ気持ちが楽だけど。)
朝比奈「お揃いだね!」
心音「……うん。」
私は素直に笑顔が作れなかった。
〇駅外、夕方
朝比奈「今日はありがとう。今度はさ、小鳥遊さんの好きなところ教えて。」
今、朝比奈君とは真逆の感情を抱えている。
心音「うん。分かった。今度は、また連絡するね。」
うれしかったのか、夕方なのに太陽のように眩しい。
朝比奈「うん!もちろん!じゃあ、連絡待ってるし、俺からも連絡していい……?」
心音(愛華さんと話してるときと態度が全然違う。こういうところが勘違いするんだよね。)
「いいよ。じゃあ、……またね。」
本当は距離を置いたほうがいいのかもしれない。でも私の気持ちは言うことを聞いてくれない。
朝比奈「……!
ああ、またね!」※またねを待っていたから嬉しそうに笑う
私は歩き出して前を見つめる。その視界には涙が滲んでいて心臓は痛かった。
手に持った買ってもらったぬいぐるみのキーホルダーは私の感情を表すように目が夕日の反射で光っているように見えた。

