〇前話と同じ
みーちゃん「心音。」
心音「大丈夫。ちょっと話してくるね。心配しないで。」
私は心配するみーちゃんを置いてクラスメイトの後を追った。
〇体育館裏、昼頃
心音「それで話って何?」
先ほどの空気とは一変、愛情が凶器化したような空気になる。
クラスメイト「単刀直入に聞くわ。小鳥遊さんって朝比奈君の何なの?」
来た。やっぱりだ。
心音「……ただの友達、……だけど。」
本当は言いたくない。でもここで恋人と言っても嘘だと信じてもらえない。信じてもらえても、どうなるか。想像つくだろう。
クラスメイト「じゃあ、何?!あの甘い顔は!」
クラスメイト「うらやましい!ずるいわよ!」
クラスメイト「どんな手を使ったの?まさか、脅したり、心を読んだり?!」
心音「……え。」
予想してなかったため反応に困ってしまった。だって確かに心を読んでいるから。
心音「いや、……違います。」※慌てて誤魔化す
クラスメイト「ふーん。じゃあ、あの距離感は何?べたべた触って!」
クラスメイトは近づいてきて肩に腕を回す。
クラスメイト「好きなら諦めて。あなたには似合わないわ。」
〇サイコメトリー中
クラスメイトの嫉妬の感情や、今まで朝比奈と少しだけ話した子とかを責める映像が流れる。
〇現在に戻る
心音「そんなにほかの子をいじめる人は朝比奈君には好かれないわ。」
思わず言ってしまった。ハッとなって顔を見るとクラスメイトは顔を真っ赤にしていた。
クラスメイト「何よ!あんた!見てたの!?まさか本当に心でも読んだの?!
気味が悪い!!」
心音(気味が悪い。その通りだ。心を読まれて嬉しい人なんていない。)
クラスメイトは手をあげて私のほうへ向ける。殴られる。分かっていても大人しく受け取ろうとすると、
朝比奈「何してんの?」
朝比奈君が現れてクラスメイトの手を抑えていた。
クラスメイト「あ、朝比奈君!これは、その、少し小鳥遊さんが調子にのってるみたいだから教えてあげて……!」
朝比奈君「調子になんか、のってないだろ?俺は小鳥遊さんの態度は嫌じゃない。だからもう関わるな。」※朝比奈が睨むと女子たちは去っていった。
朝比奈「大丈夫だった?小鳥遊さん。」
女子たちへの態度とは違って優しい瞳で見つめてくる。
心音「……いつから見てたの?」
だが、私はそれどころではない。サイコメトリーだとバレていたら。恐怖で顔も見れない。
朝比奈「ごめん。結構最初から。」
少しの間沈黙が流れる。
心音「見てたんだ。……私が心を読めるって。……『サイコメトリーだ』って。」
朝比奈「ごめん。すぐに助けなくて。……って、サイコメトリー?」
二人とも顔を上げて見合う。
心音(また口を滑らした!なんで自分から言ってしまったんだ!今度こそ嫌われる!)
朝比奈「サイコメトリーって触れると物体から感情や記憶が読める。とかいう超能力?」※心音は下を向いたまま小さく頷く
朝比奈「へえー!すごいね!」※顔を上げると、すごいと手を叩いている。
心音「え、嫌じゃないの?心読まれてるってことはすべて分かってるだよ?」
朝比奈「待って!ってことは……。」
心音(ほら。今度こそ終わった。)
朝比奈「俺の嫉妬とか。全部見えてたってこと?!」※恐る恐る顔を上げると、朝比奈は下を向いてしまった
心音「ごめんなさい。もう、別れるので、怒らないで。」
朝比奈「何言ってんの!?!?」
心音(え。)
朝比奈「確かに恥ずかしいけど、今まで聞かれてならもういいよね。
俺は小鳥遊さんが、小鳥遊さんが思ってるよりも大好きだよ。」
朝比奈君は手を広げて、おいでと見せる。私は大人しく腕の中に入る。
〇サイコメトリー中
朝比奈が愛情や嫉妬や独占欲で真っ黒な映像が流れる。
朝比奈「小鳥遊さん。こんなに大好きなんだよ。」
〇現在に戻る
朝比奈「感じられた?」
心音「お腹いっぱい。」
服にぬるい水がこぼれる。それは悲しいからでもなく、すべてを認めてくれた安心と、うれしさと、それから、愛情だった。
朝比奈「いや、まだ分かってないよ。どんだけ好きか。だからこれからも伝えるね。」
大好きだよ。小鳥遊さん。
みーちゃん「心音。」
心音「大丈夫。ちょっと話してくるね。心配しないで。」
私は心配するみーちゃんを置いてクラスメイトの後を追った。
〇体育館裏、昼頃
心音「それで話って何?」
先ほどの空気とは一変、愛情が凶器化したような空気になる。
クラスメイト「単刀直入に聞くわ。小鳥遊さんって朝比奈君の何なの?」
来た。やっぱりだ。
心音「……ただの友達、……だけど。」
本当は言いたくない。でもここで恋人と言っても嘘だと信じてもらえない。信じてもらえても、どうなるか。想像つくだろう。
クラスメイト「じゃあ、何?!あの甘い顔は!」
クラスメイト「うらやましい!ずるいわよ!」
クラスメイト「どんな手を使ったの?まさか、脅したり、心を読んだり?!」
心音「……え。」
予想してなかったため反応に困ってしまった。だって確かに心を読んでいるから。
心音「いや、……違います。」※慌てて誤魔化す
クラスメイト「ふーん。じゃあ、あの距離感は何?べたべた触って!」
クラスメイトは近づいてきて肩に腕を回す。
クラスメイト「好きなら諦めて。あなたには似合わないわ。」
〇サイコメトリー中
クラスメイトの嫉妬の感情や、今まで朝比奈と少しだけ話した子とかを責める映像が流れる。
〇現在に戻る
心音「そんなにほかの子をいじめる人は朝比奈君には好かれないわ。」
思わず言ってしまった。ハッとなって顔を見るとクラスメイトは顔を真っ赤にしていた。
クラスメイト「何よ!あんた!見てたの!?まさか本当に心でも読んだの?!
気味が悪い!!」
心音(気味が悪い。その通りだ。心を読まれて嬉しい人なんていない。)
クラスメイトは手をあげて私のほうへ向ける。殴られる。分かっていても大人しく受け取ろうとすると、
朝比奈「何してんの?」
朝比奈君が現れてクラスメイトの手を抑えていた。
クラスメイト「あ、朝比奈君!これは、その、少し小鳥遊さんが調子にのってるみたいだから教えてあげて……!」
朝比奈君「調子になんか、のってないだろ?俺は小鳥遊さんの態度は嫌じゃない。だからもう関わるな。」※朝比奈が睨むと女子たちは去っていった。
朝比奈「大丈夫だった?小鳥遊さん。」
女子たちへの態度とは違って優しい瞳で見つめてくる。
心音「……いつから見てたの?」
だが、私はそれどころではない。サイコメトリーだとバレていたら。恐怖で顔も見れない。
朝比奈「ごめん。結構最初から。」
少しの間沈黙が流れる。
心音「見てたんだ。……私が心を読めるって。……『サイコメトリーだ』って。」
朝比奈「ごめん。すぐに助けなくて。……って、サイコメトリー?」
二人とも顔を上げて見合う。
心音(また口を滑らした!なんで自分から言ってしまったんだ!今度こそ嫌われる!)
朝比奈「サイコメトリーって触れると物体から感情や記憶が読める。とかいう超能力?」※心音は下を向いたまま小さく頷く
朝比奈「へえー!すごいね!」※顔を上げると、すごいと手を叩いている。
心音「え、嫌じゃないの?心読まれてるってことはすべて分かってるだよ?」
朝比奈「待って!ってことは……。」
心音(ほら。今度こそ終わった。)
朝比奈「俺の嫉妬とか。全部見えてたってこと?!」※恐る恐る顔を上げると、朝比奈は下を向いてしまった
心音「ごめんなさい。もう、別れるので、怒らないで。」
朝比奈「何言ってんの!?!?」
心音(え。)
朝比奈「確かに恥ずかしいけど、今まで聞かれてならもういいよね。
俺は小鳥遊さんが、小鳥遊さんが思ってるよりも大好きだよ。」
朝比奈君は手を広げて、おいでと見せる。私は大人しく腕の中に入る。
〇サイコメトリー中
朝比奈が愛情や嫉妬や独占欲で真っ黒な映像が流れる。
朝比奈「小鳥遊さん。こんなに大好きなんだよ。」
〇現在に戻る
朝比奈「感じられた?」
心音「お腹いっぱい。」
服にぬるい水がこぼれる。それは悲しいからでもなく、すべてを認めてくれた安心と、うれしさと、それから、愛情だった。
朝比奈「いや、まだ分かってないよ。どんだけ好きか。だからこれからも伝えるね。」
大好きだよ。小鳥遊さん。

