友人の結婚式に呼ばれた私は、息子を夫に任せて朝から新幹線に乗った。

 久しぶりの完全1人時間。久しぶりに出したイヤホンが壊れて聴こえなくても、隣のおじさんが太っててなんとなく席が狭くても、なにも緊張感がない時間はすごくリラックスできた。

 お気に入りのワッフルとコーヒーを買って、ゆっくり食べながら外を見る。ほとんど田んぼと山だった景色に、少しずつ家が加わっていく。

あ、トンネル。
虚無タイムだ。ワッフルに集中する。

 ぶわっと明るくなると、建物は、背が低いながらも肩を寄せ合って建っている。こんな狭いところによく建ててるなぁ、なんて感心してコーヒーを一口。

 駅から乗り込む人が増えてくる。