君の雪は解けない

中央に、贅沢に金の装飾があしらわれた座布団が鎮座している。

少々突っ込みたいところもあったが、
一点の曇りもない下っ端たちの眼差しに、眞雪は観念して座布団の上に座った。


「それで⋯僕はどうしたらいいのかな」

「えっと、ですね⋯」


耳を貸してください、と言われ、素直に傾ける。


「し⋯失礼、します」

「うん」

「今日、実は暴走族がうちに攻めてくる日、なんです⋯!」

「え」


あまりにも、唐突。

親睦会だと思って来た眞雪は、当然のことながら驚いた。
真実を確かめるように周りを見渡せば、大量の下っ端たちが大きく頷く。


「⋯どうするの?伊吹たち、居ないよ」