君の雪は解けない





あの後、他の幹部たちの後押しもあって、彼を白蓮に誘った。

しばらく断り続けていた彼だけれど、
ついさっき「仮なら」と言う形で、白蓮に加入することになった。


「そうだ。眞雪今日の予定空いてるよな?」


倉庫に連れて行きたい、と言えば、彼は首を傾げる。

それはなんだ、とでも言いたげなその仕草に、簾と明日真がひそひそと話す。


「⋯深く考えるな。たまり場のようなものだ」

「たまり場⋯⋯」


白蓮の人たちがたくさん居るということ?


今度は確認するように首を傾げた眞雪はやはり仕草も上品で美しい。

彼が動く度に、やはり特徴的で甘やかな匂いが揺れる。


「そうだ」