君の雪は解けない






「本当にここで合っているの?⋯⋯⋯大きすぎない?」


目の前にどっしりと構えられた大きな‟倉庫”。

それは眞雪が想像していたものよりも、はるかに大きく戸惑いの声が漏れる。

(黎月会の別邸⋯よりは少し小さい?だけど、十分大きい)
微かに瞠目した眞雪を横目に、白蓮のメンバーは慣れ切った様子で中に入っていく。


「はあ⋯良いんだよね、本当に?」

「良いに決まってるだろ!早く来いよ」


はいはい、と軽く返事をして彼らの後ろを追う。